繰延資産とは、法人が支出する費用のうち、支出の効果がその支出の日以後1年以上に及ぶものをいいます。繰延資産には、会計上の繰延資産と税務上の繰延資産があります。
○会計上の繰延資産
・創業費・・・法人を設立するまでにかかった費用
・開業費・・・法人を設立後、事業を開始するまでにかかった費用
・開発費・・・新たな技術の開発、市場の開拓等のために特別に支出する費用
・株式交付費・・・株券の印刷費、資本金の増加の登記についての登録免許税等
・社債発行費・・・社債券等の印刷費等、社債の発行のために支出する費用
○税務上の繰延資産
・公共的施設の負担金
・共同的施設の負担金
・借家権利金
・ノウハウの頭金
・広告宣伝用資産の贈答費用
等
上記のうち、税務上の繰延資産については、償却期間、償却限度額が定められています。会計上の繰延資産については、任意償却となっており、支出時に全額償却しても、全額償却しなくても自由となっております。
会計上の繰延資産については、利益が多くでたときには償却額を多くすることにより、節税を行うことができます。